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2020年10月

2020年10月19日 (月)

「自立・自助の原則」

菅首相就任での「自助、共助、公助」というあいさつが注目されている。

そこで思い出すのは、1995年阪神淡路大震災のときの村山首相が「自立・自助の原則」を強調し、個人への国家補償を否定したこと。天災には国は責任を負わないという姿勢だった。

当時、私はテレビのワイドショーで、「資本主義国の最たる国アメリカでもロス地震では最高200万円援助されている。村山首相がいう『自立・自助の原則』はおかしい」と批判した。

1997年ドイツの大洪水では政府が最高200万円支給」「そもそも自然災害から守るために治水し、被災者には食糧補給することは、資本主義社会以前から、昔から、その国の為政者が当然の治政としてやってきたこと…政治は国民を助けることにあるということが、欧米デモクラシー国家で自明の原理である」(拙著『ワイドショーに弁護士が出演する理由』平凡社新書2001年)。

あれから四半世紀、東日本大震災を経て、九州の大洪水など、いまは新型コロナで国もわずかではあるが10万円の個人補償をした。個人への国家補償に誰も文句を言わなくなった。隔世の感がする。

だが、休業補償ははっきりしない。アメリカやドイツの新型コロナ対応と比べてあまりにもレベルが低い。

ときの総理大臣は、「自立・自助の原則」を強調しなくはなったが、「自助、共助、公助」と相変わらず、「自助」を前面に出している。

徐々に進んではいるが、欧米諸国とのデモクラシーの差を感じないわけにはいかない。

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