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2020年1月 9日 (木)

ゴーン逃亡と犯罪人引渡条約

昨夜のゴーン記者会見は予想通りの内容であったが、そこでの日本の刑事司法制度批判は的を射ていた。日本政府が国連から何度も勧告を受け、”日本の刑事司法は中世“とも皮肉られていた問題であり、日弁連も長年批判し続け、私のブログにも度々登場している。

ゴーン被告はもう日本には戻ってこないであろう。

日本はレバノンとの間で犯罪人引渡条約を締結していないために、ゴーンを日本に連れ戻すことができない。レバノン政府に引渡義務がなく、レバノン政府が自ら引渡すことはできるが、それはレバノン政府の意向次第である。しかし、レバノン政府が引渡すことはあり得ないであろう。

日本が犯罪人引渡条約を締結している国は米国と韓国の2カ国しかない。

イギリス、フランスは、約100ヵ国と犯罪人引渡条約を締結しているが、なぜ、日本との間で締結されていないのか。

日本に死刑制度が未だにあるからである。

死刑が廃止されている国から死刑になるかもしれない犯罪人を引渡すことはできないというのが理由である。

ちなみに、フィリピンも死刑廃止国であり、数年前、日本から凶悪犯人とされる共犯者たち数名がフィリピンに逃亡してしまった例がある。

死刑制度が凶悪犯人を逃している現実がある。

また、今市事件では、「自白しなければ死刑になるぞ」と脅され、ウソの自白を強要された。死刑制度がえん罪を作っている例である。

いずれにしろ、この機会に、死刑を含む日本の刑事司法制度について、真剣に検討されることを望む。

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