« 2019年10月 | トップページ | 2020年1月 »

2019年11月

2019年11月27日 (水)

『軍馬と楕円球』

中野慶『軍馬と楕円球』(かもがわ出版)が今年7月発刊された。

 

日本が燃えたワールドカップラグビー開催に合わせて刊行されたのであろうか。まさにタイムリーそのものである。

 

私もこのワールドカップでラグビーのルールを多少知ったが、それが本書の「楕円球」理解に役立った。

 

でも、ラグビーは背景というか、著者の青春の思い出という味付けであろう。

 

主題は、1930年代日本の戦争責任を問うものである。対話形式で、いろいろな角度から論点を出している。その方式が、日本国憲法論にも展開されている。

 

「軍馬」はその戦争論を下支えする道具として、馬の視点から考えたこともない一般読者からみれば、きわめて興味深い。

 

支配層の戦争責任、国民の戦争責任、…答えが出ているわけではない。

 

多角的なものの見方を提供している。

 

相手の論理を知ることによって、自分の見方も深まる。

 

その相互作用によって、先に進む。

 

このキャッチボールが、楕円球=ラグビーである。

 

著者の深い思考が垣間見える。

 

 

|

« 2019年10月 | トップページ | 2020年1月 »